皆様お久しぶりです。ランカースでプランナーを務めている植田です。
前回紹介した「マフィア・デ・クーバ」ですが、ランカース内やプライベートの知り合いにも好評です!
30分ぐらいの軽いゲームは、昼休みにも楽しめるので良いですね。
さて、今回はゲームを遊ぶ側ではなく、作る側である“デバッグ”の話をします。
それもピンポイントに『校正』についてご紹介します。
文章が変なバグは、ゲームが止まるバグに比べて重要度が低く思われがちです。
しかし変な文章をそのままにしておくと、そこで違和感を感じてしまい没入感を削ぐ事にもつながってしまいます。
そのため、プランナーとしては普段の開発から意識して早めに取り除いておいた方が良いでしょう。
とはいえ、文章のミスをみつけるのは意外とコツが要るので、見逃したまま発売してしまう事も多々あります。
これから紹介するパターンを無意識に拾う癖をつけると、開発しながらミスを潰せるのでクオリティを高く仕上げる事ができますよ!
1:誤字・脱字
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Bボタンをで押すとジャンプし、Yボタンで攻撃を行う。 ※「をで」の箇所で、“で”が余計に挿入されています。 Xボタンで一度フェードアウトし後に、アイテムメニューをフェードインさせる。 ※「し後に」の箇所で、“た”が抜けています。 |
これらは文章を書き直していると、よく起こります。
文章を読むときに助詞の辺りを意識すると、気付ける事が多くなります。
2:平仮名の入れ違い
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必殺技を使ったあとは、硬直時間を30フレームいてれください。 ※「いてれ」と、文字順が前後している。 |
平仮名が前後入れ違いになっても文章として読めてしまうことが多いです。
これは流し読みで見落おとしやすいパターンなので、平仮名が続いている所は要注意です。
3:漢字・英語の間違い
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背景には宇宙を書いておいて下さい。 ※絵の場合は「×書 ○描」 DANGEON GAME ※「× DANGEON」ではなく「○ DUNGEON」が正しい |
漢字はこの他にも「掴まえる」と「捕まえる」、「表す」と「現す」といったものが間違えやすいです。
特に勢いで文章を書いて、意識せずに変換するとよく起こるので気をつけましょう。
また、英語のスペルミスは本っっっっっっ当によくあります。
英語が書れていたら、大体間違ってると思っても過言ではないぐらい発生します。
少しでも不安があるならば、一度調べる癖をつけると良いですね。
4:用法のミス・重複表現
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「そんな難しいミッションは、僕には役不足ですぅ……」 ※役不足は「役目が実力不相応に軽いこと。」で、謙遜としては使わない 頭痛が痛い ※「頭が痛い」とした方が良い |
使い方を間違えた語句は知識さえあれば気づけますが、知らないことには気づくことができません。
英語のスペルミスと同じで、知らない言葉があれば調べてみることが重要です。
特にゲーム開発では、モチーフとして神話を題材にすることがよくあります。
そのときに、エビデンスとなる神話を何となくのイメージで使うのではなく、原典に当たることも大事です。
調べることによって新たな発見や、関連する知識も身につくのでオススメです!
さてさて、軽くですが4つのパターンについて紹介いたしました。
これらを意識しつつ「誤字はあるもの」として文章を読むと、意外とみつけらるれものです。
かくいう私は日常で本や新聞、ネットの記事、公的な文章を読んでいても誤字が目につくことが割とあります。
これも一珠の職業病と言えるかも知れませんね(笑)
P.S
実は、今回の記事に文章の誤りを7箇所仕込んであります。
(ここより前の文章で、例文が書かれた枠外の所)
紹介した4種類7項目から各1個ずつですので、良かったら探してみて下さい。
もし、初回で読んで見つけていた場合は、文章校正デバッグの才能があるかもしれません(笑)