ゲーム専門学校に入る前、入った後にやると良いこと(プログラマー編)

プログラマーの尾関です。
最近、ある専門学校に行って学生の方々とお話をしてきたのですが、皆さん真剣に勉強や課題に取り組んでいる様子で、私も学生時代を思い出して新鮮な気持ちになりました。

そこで私の昔話を交えつつ、ゲーム専門学校に入ろうと思っている方、または現在専門学校で勉強されている方に向けて、これをやっておくと就職に役立つかもしれない…ということを書いていこうと思います。

■学校に入る前にある程度プログラムの勉強をしておく

私の場合は、もともと趣味でゲームを作っていたのですが、仕事にするには知識が足りないと思って、専門学校に入りました。
これを読んでいる方の中には、専門学校に入ればプログラムの技術が身につく…と考えて専門学校を探している方もいらっしゃるかもしれませんが、私の考えでは「専門学校はプログラムを学ぶきっかけを与える」だけに過ぎないと思っています。
もちろん、プログラムをまったく知らない状態で、専門学校で初めてプログラムを知った…という人も社内にはいますが、その人はとてもコミュニケーション力が高く、また効率の良い仕事を進め方をする、とても頭の良い方です。

ただ、私自身がそんなに頭が良くなく要領も悪いので、それは特殊な例として…。

もし専門学校に入るなら、事前にUnityなどで2~3ほどのゲームを作ってプログラムとゲームの作り方を見につけておくと、授業で何をやっているのかが理解しやすくなりますし、高い学費の元を取りやすくなるのではないかと思います。

■学校で教わることだけをしていても就職は難しい

先ほど書いたように「専門学校はプログラムを学ぶきっかけを与える」だけだと私は考えています。
(もちろん、グループ制作やインターンシップ制度、就職へのサポートなど学校に入るメリットは多いです)

また私の話となってしまいますが、専門学校は半年間だけ通い、それも週二回の授業を受けるだけでした。
そして授業がない日は、授業の予習と復習、得た知識で何が作れるのかを試したり、プログラムの本を買って、それを参考にAIの自作やライブラリの自作、テトリスや3Dゲームを作ったりと授業と関係ないプログラムの勉強を並行して進めていました。

その甲斐があって就職できたのですが、私の場合はもともとゲームとは関係ない業界でのプログラム経験があったので、少し特殊なケースかもしれません。

ただ1つ言えるのは「学校で言われたことだけをやる」のではなく「自分から勉強する」という姿勢が大切となります。
そういった姿勢で取り組める人にとっては、専門学校はとても役に立つと思いますし、就職した後も成長し続けられて活躍できる人になれると思います。

もちろん、学校での成績が優れていれば大きなアピールポイントになりますが、主体的に学ぼうとする姿勢があれば、ゲーム業界への就職は決して難しくないと私は考えています。

■何を勉強するべきか

では専門学校での勉強以外に何を勉強するべきか…ということですが、私のおすすめとしては DirectX でゲームエンジン(またはゲームライブラリ。例えばDXライブラリのようなもの)を自作することかな…と考えています。

・DirectX 12の魔導書 3Dレンダリングの基礎からMMDモデルを踊らせるまで
https://www.amazon.co.jp/dp/4798161934

レンダリングパイプラインの自作から始まって、MMDを動かしたり、IKやポストエフェクトを実装したりと、今のゲーム開発で求められる知識がまとまっていて、これ1冊を理解するだけでも、結構な力が身につくのではないかと思います。

最近はゲームエンジンを使うことで、効率良くゲームを開発できるようになりましたが、それでもゲームエンジンができないことを求められるケースが現場では良くあります。そういったときに役立つのが、

  • ゲームエンジンはどうやって動いているのだろうか?
  • ゲームエンジンに修正を加える場合、どういう部分を変更すればよいのか?

といった内部的な動きについて予測がつくことです。

そういった意味では、Unity や Unreal Engine を深いところまで理解する勉強ができていて、どういう動きをしているのかを説明できる力があれば、わざわざ DirectX を理解する必要はないのかもしれませんね。

■まとめ

  • 専門学校に入る前に、あらかじめ独学でプログラムの勉強(Unityでゲームを作るなど)をしておくと、学校に入った後も理解が速いのでモチベーションを維持しやすい
  • 専門学校に入った後も、予習や復習をするようにして、学んだことについての理解を深める。学校ではやらないことも自分で調べて取り組む
  • DirectXでゲームエンジン(またはゲームライブラリ)を作ってみるのがおすすめだけれども、UnityやUnreal Engine の深いところまで調べてカスタマイズできるようになるのもいいかもしれない
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