こんにちは、3DCG背景担当の中村です。
今回は3DCG背景における頂点カラーの活用法についてご説明します。
主に学生のみなさま向けの内容になると思います。
3DCGにおける頂点カラーは、モデルメッシュの各頂点ごとに割り当てることができるカラーのことです。
カラーとは言っていますが、アルファ値も設定できます。
特定の頂点だけ透明にしたい、半透明にしたい、といった場合にも使用できます。
この頂点カラーは少し前のハード開発で、影の役割などで使用していました。
例えば下図のような使い方です。
この頂点カラー、現在のハード開発でも同じような使い方をする場合もありますが、別の使い方もあります。
それは、頂点カラーの色を指定して、特定の色が塗ってある場所に様々な効果を設定できるというものです。
例えばUnreal Engine4(以下UE4)などでこんな使い方ができます。
①maya上で樹木モデルを作成!
②風のパラメーターをUE4で作成したので、その風の影響を樹木モデルにも与えたい。
③でもそのまま風の影響を与えたら、モデル全体が風で揺れてしまう。
→つまり根元から風で吹き飛んでしまう! 根本は地面に固定させたままにしたい!
④そうだ!頂点カラーを使おう!
→根元の頂点カラー赤色にして、赤色は風の影響を受けないようにしよう!
※下図がUE4上で頂点カラーを塗ってあるモデルです。
黒と緑が揺れる個所、赤色が固定個所になります。
実際そのように使おうとするならば、専用のマテリアルを作らなければなりませんが、そのような使い方もできます。
他にもmayaのレイヤーテクスチャを使用したい、などでは頂点カラーのアルファ値を参照することで、
・アルファ値【1】の部分にはテクスチャ01を表示させる。
・アルファ値【0】の部分にはテクスチャ02を表示させる。
・アルファ値【0.5】ならば、テクスチャ01と02を0.5ずつ表示させる。
といったこともできます。
頂点カラーは背景制作においても、とても重要な要素です。
今まで使ったことがなかったという方がいらっしゃいましたら、そんな方も是非使ってみてください。